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酒づくり

社氏 照井俊夫

お酒ができあがるまでの醸造プロセス

酒づくりのチャート表

美酒王国 秋田の酒づくり

秋田の酒造りの特徴、それは秋田流長期低温醗酵といわれる秋田の気候風土を上手に利用した醸造方法です。別名寒造りとも呼ばれる秋田流の酒造りは11月、冬の到来とともに始められ、12月から2月にかけての最も寒い時期に最盛期を迎えます。寒冷降雪期のこの時期は降雪により空気はきれいに浄化され、しかも雪に埋もれた酒蔵は、酒造りに最も適した室温があまり大きな変化もなく一定に保たれるのです。

このように寒冷な気候を利用し、醪(もろみ)の仕込みから醗酵まで低い温度で長い時間をかけてじっくりと醸し出される秋田のお酒は、淡麗でふくらみのあるきめ細かな味わいを生み出すことが出来るのです。先人が築き上げた、四季の自然に恵まれた秋田の気候風土を巧みに生かした独特の酒造技術を今に受け継ぎ、より良い酒造りに研鑽を欠かさないことが秋田のお酒の美味しさの秘密なのです。


酒づくりの様子

秋田は酒造りに適した気候風土であり、米の産地でもあったことから、昔から清酒醸造に恵まれていたのですが、特に藩政時代に秋田の酒造業は大きく発展しました。それは、小坂や尾去沢の鉱山や、わが国最大の銀山といわれた院内銀山などの鉱山が開発され、そこには多くの鉱山労務者が集まり、当時最大の城下町久保田(現秋田市)をも凌ぐほどでした。これにより、領内各地の鉱山周辺にある酒造業は活況を呈し、新たに創業されるようにもなったのです。


江戸時代に幾度か出された減産の幕府酒造令に対しても、佐竹藩は幕府の了解を得て酒造業を保護してきました。そんな、秋田の酒造業も明治期には近代化され、以降、酒造家たちはこぞって酒造技術の改良と酒質の向上に励み、全国にその技術水準の高さを知らしめるなど、そのたゆまざる努力が今日の銘醸地秋田の基礎をつくり上げたのです。

研究・研鑽

<秋田県総合食品研究所>

秋田県総合食品研究所は「食の未来と技術を拓く」を合言葉に1995年4月1日オープンしました。専任スタッフによる研究、企業が独自に行う研究の支援、きめ細かい技術指導、研修、最新情報の提供など、食品開発の拠点となっています。
酒類研究においては

などを中心に「さらなる銘酒、新しい風味」を生み出すための努力が日夜続けられています。また県内各地の蔵元に対する親身な指導は、秋田の酒造りに必要不可欠なものとなっています。

<山内杜氏組合>

その昔から蔵は農閑期の若者の職場であり、「他人の飯をくって」自分を試す場でもありました。その中で人から人へと受け継がれる技、語り継がれる逸話が生まれました。

山内杜氏組合は、杜氏の養成、酒造技術の向上、酒造従事者の円滑な確保と供給を目的として、「山内杜氏養成組合」の名称で大正11年に創立されました。現在会員数は193名(平成20年6月現在)、4日間にわたる酒造講習会、酒造研修会、杜氏試験などの事業を通じて、秋田で唯一の杜氏組合として酒造りを支えています。